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古今東西、ニセ札の被害を受けなかった国はない

古今東西、ニセ札の被害を受けなかった国はない。お札があれば、かならずニセ札も存在するといってもいいくらいだ。日本でもときどきニセ札が出回り、世間を騒がせることがある。だが、日本におけるニセ札事件の発生件数は、世界に比べると圧倒的に少ない。『トコトンやさしいお金の本』(日刊工業新聞社)によると、世界でもっともニセ札被害が多い国は文句なしにアメリカで、日本はアメリカの3000分の1にとどまっているという。その理由としては、なんといっても日本の印刷技術の高度さがあげられる。というのも、そう簡単にニセ札をつくれないように、さまざまな工夫が施されている。製造コストの高さがその証しだ。ドル紙幣は5円程度でできるのに対し、世界でもトップ22円強もかかっているという。それに、仮に苦労して円のニセ札をつくったとしても、使い道は少ない。日本の紙幣は使用できる世界通貨の米ドルとは異なり、円がつかえるのはせいぜいアジア諸国にかぎられる。しかも日本の紙幣は4種類と少なく、どれも見慣れているため、偽造が見破られやすい。また、偽造が発覚した場合、無期、または3年以上の懲役と重い刑罰が科される。それも、ニセ札づくりの抑止力になっている。こうしてみると、日本のニセ札づくりはワリにあわないといえそうだ。なお、ニセ札を見つけて警察に届けるとどうなるか。もちろん、警察は本物のお札と交換してくれる。そして、わずかながら謝礼金が支払われるという。

世界の外国為替市場

世界には、外国為替が取引される時間帯が異なる、複数の外国為替市場が存在する。日本時間で一日の世界の外国為替市場を概観すると、まず午前九時に東京市場で取引が始まり、午後三時三〇分まで続く。ほぼこれと同じ時間帯に香港・シンガポール市場が開かれている。東京市場が閉まると、ヨーロッパ大陸市場での取引が始まり、夕方の五時にはロンドン市場が開き、ほぼ真夜中まで取引が行われる。ロンドン市場が閉まる頃からニューヨーク市場で取引が始まり、明け方まで続く。明け方から東京市場が開く九時までの時間帯は、米国西海岸のロサンゼルスとサンフランシスコ市場、及びニュージーランドのウェリントン市場とオーストラリアのシドニー市場が埋めることになる。このように一日中、世界のどこかで外国為替市場が開かれているので、外国為替市場は二四時同市場といわれる。これらの外国為替市場のうち規模でみると、ロンドン、ニューヨーク、東京の三つの市場が最も大きく、世界の総取引高の約六割を占めている。

市場の動きを通じて決める制度

『変動相場制』とは、各国通貨の価値を固定せずに市場の動きを通じて決める制度です。戦後、アメリカ経済の絶対的優位の下で維持されてきた固定相場制(「ドル=360円時代」も、1960年代に入り、ヨーロッパや日本の経済規模が拡大し、独自のマクロ経済政策を展開するようになると、物価上昇率に差が現れ始め、その限界が目につき出しました。こうした状況下では、為替レートの固定と自由な国際貿易取引や資本取引とは両立しないため、固定相場制は崩壊しました。1971年8月、アメリカのニクソン政権による金・ドル交換の停止(「ニクソン・ショック」)をきっかけに、同年12月の暫定的なスミソニアン体制(1ドル=308円時代)を経たあと、73年2月、変動相場制へと移行しました。